四国40番 観自在寺〈文政8年〉

四国40番観自在寺の納経

文政8年『神社仏閣順拝帳』
四国40番 平城山 薬師院 観自在寺
伊豫国宇和郡平城村(愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城)

四国40番観自在寺の納経

四国19日目の3月28日、太郎助は伊予国最初の札所・40番観自在寺に参拝しています。

寺伝によれば、大同2年(807)平城天皇の勅願により弘法大師が開創しました。本尊の薬師如来と脇侍の阿弥陀如来、十一面観音は大師が1本の霊木から一刀三礼して刻んだと伝えられています。また、平城天皇は「平城山」の勅額を賜り、嵯峨天皇は『一切経』と『大般若経』を奉納したとされます。

中世には青蓮院門跡との関わりが深かったようです。寛永15年(1648)嵯峨御所大覚寺門跡の空性法親王が四国巡拝の際に宿泊、「薬師院」の院号を授かっており、このころから大覚寺との関わりが深くなったものと考えられています。

往時は七堂伽藍に48坊の末寺を誇ったといいますが延宝3年(1675)の火災で焼失、同6年(1678)宇和島藩主・伊達宗利が本堂を再建しました。太郎助もこの本堂に参拝しています。しかし、これも昭和34年(1959)の火災で焼失し、現在の本堂は同39年(1964)に再建されたものです。

目次

観自在寺の納経

四国40番観自在寺の納経

『順拝帳』を見ると、

「奉納」
「本尊薬師如来」
「与州」「平城山」「観自在寺」
「酉三月廿八日」

中央の朱印は宝珠に薬師如来の種字「ベイ」、右上は「第四拾番」、左下は「観自在寺」。

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観自在寺の概要

平城山 薬師院 観自在寺(かんじざいじ)
現名称:平城山 薬師院 観自在寺
御本尊:薬師如来
創建年代:大同2年(807)
開山:弘法大師
所在地:伊豫国宇和郡平城村(愛媛県南宇和郡愛南町御荘平城)
宗派等:真言宗大覚寺派(別格本山)
http://www.kanjizaiji.com/

文政8年『神社仏閣順拝帳』
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