四国39番 延光寺〈文政8年〉

四国39番延光寺の納経

文政8年『神社仏閣順拝帳』
四国39番 赤亀山 寺山院 延光寺
土佐国幡多郡平田村(高知県宿毛市平田町中山)

四国39番延光寺の納経

土佐国最後の延光寺の納経には日付が入っていません。前後の行程から考えて、四国18日目の3月27日だろうと思われます。

通称は「寺山」。寺伝によれば、神亀元年(724)聖武天皇の勅願により、行基菩薩が自刻の薬師如来像を本尊として開創したとされます。当時は亀鶴山施薬院宝光寺と号したと伝えられます。

延暦14年(795)桓武天皇の勅願所として弘法大師が再興、日光・月光菩薩の像を刻み、本尊の脇侍としました。また、「目洗いの井戸」は大師が錫杖で地面を突いて湧き出した霊泉と伝えられ、眼病に霊験があるとされます。

国の重要文化財に指定されている銅鐘は、延喜11年(911)龍宮の赤亀が背負って来たものとされ、これに因んで山号を赤亀山、寺号を延光寺に改めました。

目次

延光寺の納経

四国39番延光寺の納経

『順拝帳』を見ると、墨書部分は版木押しで、右から順に

「奉納経」
「土佐国寺山院」
「本堂薬師如来」
「赤亀山」「延光寺」

中央の朱印は火炎宝珠に薬師如来の種字「ベイ」。右上は「四国三十九番」、左下は「瑠璃明■」で、最後の文字は判読できません。

延光寺の納経と言えば、鶴林寺の鶴の印と対になる亀の印が特徴的ですが、当時はまだ用いられていなかったようです。

るるぶ四国八十八ヵ所 (るるぶ情報版目的)るるぶ四国八十八ヵ所 (るるぶ情報版目的)

延光寺の概要

赤亀山 寺山院 延光寺(えんこうじ)
現名称:赤亀山 寺山院 延光寺
御本尊:薬師如来
創建年代:神亀元年(724)
開山:行基菩薩
所在地:土佐国幡多郡平田村(高知県宿毛市平田町中山)
宗派等:真言宗智山派

文政8年『神社仏閣順拝帳』
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