古今御朱印覚え書

御朱印に関する考察、寺社参拝、拝受した御朱印、昔の御朱印・納経帳などについてのメモ

八倉比売神社

      2016/11/02

徳島県徳島市国府町矢野531 [Mapion|googlemap]

八倉比売神社拝殿

八倉比売神社(やくらひめじんじゃ)
正式名称:天石門別八倉比売神社
旧称:杉尾大明神
御祭神:大日孁女命
創建年代:不詳
例祭:10月13日
社格等:旧県社

【御由緒】
徳島市の西郊、杉尾山に鎮座します。式内名神大社・天石門別八倉比売神社の論社。

創建年代は不詳。社伝によれば、往古は気延山の頂に鎮座していたが、推古天皇元年(593)現在地に遷座したといいます。

承和8年(841)正五位下を奉授され、貞観13年(871)従四位上に昇叙、元暦2年(1185)には正一位に極位しました。朝廷の崇敬深く、延久2年(1070)の太政官符では、八倉比売神社の奉幣を怠った国司に対して「祈年月次祭は邦国之大典也」と厳しく叱責しているそうです。

江戸時代は阿波藩主・蜂須賀家の崇敬を受け、正一位杉尾大明神と称していました。明治3年(1870)現社名に改称、同5年(1872)県社に列格。

杉尾山自体を神体山としますが、江戸時代に神陵(前方後円墳)の前方部分の一部を削って社殿を建立しました。社殿の背後、後円部分の頂に奥宮があります。当社に伝わる『天石門別八倉比賣大神御本記』には大日孁女命(天照大神)の葬儀の模様が記されているそうです。

邪馬台国阿波説では天照大神と卑弥呼を同一と考え、ここを卑弥呼の墓としているようです。

八倉比売神社の御朱印

参道の途中に社務所があり、そちらで拝受しました。

八倉比売神社の御朱印

朱印・揮毫ともに「天石門別八倉比賣神社」。

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八倉比売神社の参拝記

当社への参拝は2回目。1回目の参拝は約20年前のことなのですが、ちょっと変わったツアーの一環として訪れたのでした。

当時、私はある教団の機関紙の編集に携わっていました。教主は二代目を継いだばかりの女性だったのですが、その知り合いで旅行社に勤めている人が徳島県の剣山に失われた聖櫃(アーク)と邪馬台国阿波説を尋ねるという企画を立て、教主にも誘いを掛けたのでした。

教主は先代が阿波剣山とは浅からぬ因縁があったこと、日ユ同祖論にも関心を持っていました。しかし、自ら参加することは出来ないため、本部の関係者でそういうことのわかりそうな人間4人に参加を命じました。私もその一人に選ばれたわけです。

私自身はすでに日ユ同祖論を卒業していたのですが、もともと嫌いではないし(むしろ大好きですし)、ご褒美のようなものとして参加しました。

とはいえ、そもそも企画を立てた旅行社の人自身が熱心な日ユ同祖論者で、その知り合いを中心に声を掛けたというツアーの参加者もみんなビリーバーばかり。しかも、正統な歴史どころか、日ユ同祖論や邪馬台国阿波説の枠組みさえどう理解しているのかわからない独自の世界観を持っていました。

それこそ『ムー』でさえも少し理性的に見えるような人たちで、目的地の見学も面白いが、それ以上に参加者の反応が興味深いという非常に濃いツアーでした。その最後の目的地が八倉比賣神社で、卑弥呼の墓として案内されたわけです。

そういったことを思い出しながらの参拝となりました。

この日はレンタサイクルで付近の神社を参拝しました。今回は時間がなかったので、四国八十八ヶ所の札所は一部を除いて省略。

一の鳥居

八倉比賣神社の一の鳥居。ここから長い参道が続きます。

箭執神社

箭執神社。御祭神は櫛岩窓命・豊岩窓命で、天石門別神ともいいます。案内板には「八倉比売神社に御由緒深き関係あり。八倉比売神社と共に古き社である」とあります。「天石門別八倉比売神社」というのは、この社と八倉比売神社を合わせた名前ということになるのでしょうか。

松熊神社

松熊神社。御祭神は手力男命と天宇受女命。どちらも天岩戸開きに関わる神様です。

石段

自転車を押して坂道を上ってきましたが、ここからは石段。

境内

以前の参拝では石段が大変だったという記憶がまったくありません。20年の体力の減退を実感しつつ、漸く石段を登り切ると正面に社殿がありました。

境内社

境内社。『平成「祭」データ』にある地神社だと思われます。地神社の御祭神は天照大神、倉稲魂命、少彦名命、大己貴命、埴安姫命。

本殿

本殿。神陵を削って建てたというのがよくわかります。

奥宮

本殿脇の石段を登っていくと、奥宮に着きます。

奥宮の祭壇

奥宮の五角形の祭壇。上の祠には鶴石亀石を組み合わせた「つるぎ石」があります。

非常に興味深い、歴史の謎を感じさせる神域なのですが、ともすれば20年前のことを思い出し、あの不思議な人たちは今頃どうしているんだろうと思いながらの参拝となりました。

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