初めての御朱印拝受から30年

霊山寺・極楽寺の納経

本日あたり、平成元年に初めて御朱印をいただいてから丸30年を迎えました。

平成元年4月13日頃にいただいた四国1番霊山寺の御朱印。これが人生で初めていただいた御朱印になります。

四国八十八ヶ所では御朱印に日付を入れないため、正確な日付を思い出すことができないのですが、その後四国八十八ヶ所を巡拝した日程から多分4月13日だろうと思います。正確には1日程度ズレるかも知れません。

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御朱印目的ではなかった

同日いただいた2番極楽寺の御朱印。

たまに「御朱印をいただいたきっかけは何ですか?」と聞かれることがあるのですが、私の場合は御朱印が目的ではありませんでした。それどころか御朱印の存在すら知らなかったのです。

当時、私は人生のどん底で、引きこもりという言葉のない時代に引き籠もりをしていました。それを何とか脱したいと思い、自分を省みるために四国八十八ヶ所を巡拝することにしました。

私の周囲には御朱印を趣味とする人はいませんでしたから、御朱印という存在も言葉も知りませんでした。四国の人間なので、四国八十八ヶ所や西国三十三所の納経帳のことは知っていましたが、一般の寺社でもいただけるということは知らなかったし、御朱印という言葉も知りませんでした。

四国八十八ヶ所を回るのですから、納経帳を持参することは当然だと思っていましたが、あくまで目的は自分を変えたいということでしたから、御朱印はおまけでしかなかったわけです。

ごくたまに、御朱印目的の寺社参拝を低く見なす人を見かけることがあります。私の場合は御朱印目的どころか観光目的ですらありませんでしたが、それもたまたまそういう巡り合わせだったというだけのことに過ぎません。人それぞれですから、そんなことで優越感を抱くのは如何なものかなぁと思います。

御朱印という名前も知らないままに

同日いただいた四国3番金泉寺の御朱印。ただし四国八十八ヶ所では「御朱印」ではなく「お納経」と呼びます。

私はもともと御朱印というものを知らないまま四国八十八ヶ所を回り始めましたから、初めての御朱印をいただいた後も、「御朱印」ではなく「お納経」という認識でした。

これが御朱印と呼ばれるもので、札所寺院以外の寺社でもいただけるというのを知ったのは、初めて御朱印をいただいてから約十日後、同じ宿に泊まったお遍路さんに教えられてのことでした。

スタンプの御朱印

やはり同じ日にいただいた四国4番大日寺の御朱印。当時、大日寺の御朱印は墨書はせずにスタンプを押していました。

はじめは私も驚きましたが、昔は木版だったのでその伝統を復活したと聞いて納得。御朱印という名称も知らない初日に「スタンプは伝統的なスタイル」という刷り込みが行われたため、その後、いわゆるスタンプの御朱印をいただいても違和感を思えることがありませんでした。

因みに、平成18年に四国を巡拝した際には大日寺の納経も筆書きになっていました。書き手の方に伺ったところ、筆で書いてほしいという要望が多かったため墨書するようになったとのこと。ところが、今度は逆にスタンプのほうが風情があってよかったという声があるのだという話でした。人間とはわがままなものです。

(続く)

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