四国29番 土佐国分寺〈文政8年〉

四国29番国分寺の納経

文政8年『神社仏閣順拝帳』
四国29番 摩尼山 宝蔵院 国分寺
土佐国長岡郡国分村(高知県南国市国分)

四国29番国分寺の納経

29番国分寺からしばらくの間、土佐国では珍しく比較的札所が集中しています。四国13日目は国分寺から32番禅師峰寺まで4ヶ寺を順拝しています。

天平13年(741)の聖武天皇の詔勅により全国に建立された国分寺の一つ。行基菩薩の開創と伝えられ、聖武天皇は自ら書写した『金光明経』を奉納されたといいます。『続日本紀』には天平勝宝8年(756)土佐など26ヶ国の国分寺に仏具等を頒布したという記事があります。

弘仁6年(815)弘法大師が巡錫し、厄除けの「星供の秘法」を修されました。また、自ら刻んだ毘沙門天の像を奥之院に納めたとも伝わります。

以来、歴代皇室や長曽我部氏・山内氏の外護を受け、寺領の寄進や伽藍の造営・維持が行われました。現在の金堂(重要文化財)は永禄元年(1558)長曽我部元親の再建、仁王門は明暦元年(1655)山内忠義による寄進です。

往古の姿を偲ばせる土壇などが残る境内は、全域が国の史跡に指定されています。

目次

土佐国分寺の納経

四国29番国分寺の納経

『順拝帳』を見ると、墨書部分は右から順に

「奉納大乗妙典」
「本尊千手観音大士」
「土州」「摩尼山」
「宝蔵院」「国分寺」※宝蔵院は国分寺の院号
「酉三月廿二日」

中央の朱印は十六八重菊の御紋、右上は「第二十九番」、左下の印は印影が薄いため判読できません。

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土佐国分寺の概要

摩尼山 宝蔵院 国分寺
現名称:摩尼山 宝蔵院 国分寺
御本尊:千手観世音菩薩
創建年代:天平13年(741)
開山:行基菩薩
所在地:土佐国長岡郡国分村(高知県南国市国分)
宗派等:真言宗智山派
http://www.tosakokubunji.org/

文政8年『神社仏閣順拝帳』
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