古今御朱印覚え書

御朱印に関する考察、寺社参拝、拝受した御朱印、昔の御朱印・納経帳などについてのメモ

清凉寺〈文政8年〉

      2017/01/11

文政8年『神社仏閣順拝帳』
五台山 清凉寺
山城国葛野郡上嵯峨村(京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町)

清凉寺の納経

石山寺に参拝した太郎助は大津から京都を横断したようで、嵯峨の清凉寺に参拝しています。清凉寺の御本尊・赤栴檀の釈迦如来は釈尊37歳の生身のお姿をそのまま伝える霊像とされ、古くから信仰を集めてきました。

清凉寺の起原は、嵯峨天皇の皇子・源融の没後、その別荘を寺院とした棲霞寺にあります。天慶8年(945)源重明が新堂を建立し、金色等身釈迦如来を安置しました。

寛和3年(987)東大寺の僧・奝然上人は唐より将来した赤栴檀の釈迦如来像を安置するため、愛宕山を唐の五台山に見立てて大清凉寺の建立を企図しましたが、その志を果たすことなく遷化しました。そこで弟子の盛算は棲霞寺の釈迦堂に赤栴檀の釈迦如来像を安置し、勅許を得て五台山清凉寺と号しました。

この赤栴檀の釈迦如来像は、奝然上人が唐に渡った際、台州の開元寺で現地の仏師に依頼し、天竺の優填王が釈尊の在世中に造ったと伝えられる霊像を模刻したものです。胎内には五臓六腑を象った納入物が納められた生身の御像であり、「三国伝来の釈迦像」と称されます。

当時から摂政・藤原兼家をはじめとする朝野の信仰を集め、これを模刻した清凉寺式釈迦と呼ばれる像も造られました。建長元年(1249)に興正菩薩叡尊が模刻させた西大寺の御像をはじめ、全国に百体ほどあるそうです。

江戸時代の六十六部の納経帳でも清凉寺の納経はよく見られ、当時も信仰を集めていたことがわかります。

清凉寺の納経

順拝帳を見ると、揮毫は右から順に

「奉納経」
「三国 伝来」
「釈迦如来」
「嵯峨 清凉寺」
「知事」

中央の宝印は判読しづらいのですが、浄土宗の寺院ですから「仏法僧宝」の三宝印でしょう。その上にも放射状の印影が見えるのですが、よくわかりません。左下の黒印も判読しづらいのですが、「清凉寺」ではないかと思われます。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

清凉寺釈迦如来像 日本の美術 第513号 (513)清凉寺釈迦如来像 日本の美術 第513号 (513)

清凉寺の概要

五台山 清凉寺(しょうりょうじ)
現名称:五台山 清凉寺
通称:嵯峨釈迦堂
御本尊:釈迦如来(赤栴檀の釈迦如来)
創建年代:寛和3年(987)
開基:奝然
山城国葛野郡上嵯峨村(京都市右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町)
宗派等:浄土宗

文政8年『神社仏閣順拝帳』
石山寺 → 清涼寺 → 穴太寺
参拝寺社一覧

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

 - 文政8年『神社仏閣順拝帳』 ,

スポンサーリンク

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

石山寺の納経
西国13番 石山寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』 西国13番 石光山 石山寺 近江国滋賀郡寺辺村(滋賀 …

四国8番熊谷寺の納経
四国8番 熊谷寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』四国8番 普明山 真光院 熊谷寺阿波国阿波郡土成村(徳 …

四国22番平等寺の納経
四国22番 平等寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』四国22番 白水山 医王院 平等寺阿波国那賀郡北荒田野 …

四国39番延光寺の納経
四国39番 延光寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』四国39番 赤亀山 寺山院 延光寺土佐国幡多郡平田村( …

四国61番香園寺の納経
四国61番 香園寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』 四国61番 栴檀山 教王院 香園寺 伊豫国周敷郡南川 …

四国29番国分寺の納経
四国29番 土佐国分寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』四国29番 摩尼山 宝蔵院 国分寺土佐国長岡郡国分村( …

四国66番雲辺寺の納経
四国66番 雲辺寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』 四国66番 巨鼇山 千手院 雲辺寺 阿波国三好郡白地 …

四国60番横峰寺の納経
四国60番 横峰寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』 四国60番 佛光山 福智院 横峰寺 伊豫国周敷郡千足 …

正法寺の納経
西国12番 正法寺(岩間寺)〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』 西国12番 岩間山 正法寺 近江国滋賀郡内畑村(滋賀 …

西国3番粉河寺の納経
西国3番 粉河寺〈文政8年〉

文政8年『神社仏閣順拝帳』 西国3番 風猛山 粉河寺 紀伊国那賀郡粉河村(和歌山 …