日吉大社 申年参り

滋賀県大津市坂本5-1-1(Mapion/googlemap

日吉大社大絵馬

日吉大社(ひよしたいしゃ)
正式名称:日吉大社
御祭神:大己貴神(西本宮)、大山咋神(東本宮)
創建年代:崇神天皇7年
例祭:4月12日~15日(山王祭)
社格等:式内社(名神大)、二十二社(下八社)、近江国二宮、旧官幣大社
http://hiyoshitaisha.jp/

【御由緒】
比叡山の地主神で、山王権現とも称し、全国の日枝・日吉・山王神社の総本宮です。山王七社と呼ばれる西本宮(大己貴神)・東本宮(大山咋神)の2つの本宮、宇佐宮(田心姫命)・牛尾宮(大山咋神荒魂)・白山宮(菊理姫神)・樹下宮(鴨玉依姫神)・三宮宮(鴨玉依姫神荒魂)の7つの摂社を中心とする約40のお社から成ります。

古くは比叡・日枝などと書いて「ひえ」と読んでいましたが、後に好字の「日吉」をあてるようになりました。戦前は「日吉」と書いて「ひえ」と読ませていましたが、戦後、「ひよし」を正式名称としました。

御鎮座はきわめて古く、古事記にも「大山咋神、亦の名を山末之大主神。此の神は近淡海国の日枝の山に坐し」とあります。この「日枝の山」は小比叡と呼ばれる牛尾山(八王子山)のことです。

社伝によれば、崇神天皇7年(B.C.91)山麓に里宮として東本宮が創建されました。また、西本宮は天智天皇6年(667)、天皇が大和国の三輪明神を勧請したと伝えられます。

伝教大師が比叡山延暦寺を開創するとその鎮守とされ、天台宗の護法神として尊崇されるようになりました。特に西本宮は大宮・大比叡大明神、東本宮は二宮・小比叡大明神と称され、また唐の天台山国清寺の地主神・山王元弼真君に倣って日吉山王・山王権現と呼ばれるようになりました。

以来、比叡山延暦寺と一体となった神仏習合の霊場として発展しました。現在でもその伝統を継承し、例祭・山王祭では天台座主による神前読経が行われています。また、比叡山の衆徒が朝廷に強訴する際、日吉大社の神輿を担いで都に入ったことはよく知られています。

日吉大社では猿を神使とします。古くから「神猿(まさる)」と呼ばれ、「魔が去る」「勝る」に通じることから魔除けの象徴とされます。

日吉大社の御朱印

日吉大社の御朱印のほか、山王七社及び山王七社の権現号の御朱印があります。また、日吉大社の金の御朱印が授与されるようになりました。

今回は金の御朱印と通常の日吉大社・西本宮・東本宮の御朱印、そして権現号の御朱印のうち、未拝受だった十禅師権現(樹下宮)と三宮権現(三宮)の御朱印をいただきました。

日吉大社、金の御朱印

日吉大社の金の御朱印。紺地金泥の御朱印紙のみの授与で、印は通常の御朱印と同じく中央に「日吉大社」、右上に神猿。

日吉大社の御朱印

通常の日吉神社の御朱印。

以下、山王七社の御朱印ですが、今回拝受しなかった御朱印についても、以前いただいたものを掲載します。

日吉大社西本宮の御朱印

西本宮(大比叡大明神)の御朱印。中央の朱印は「日吉大社西本宮」。

日吉大社東本宮の御朱印

東本宮(小比叡大明神)の御朱印。中央の朱印は「日吉大社東本宮」、右上に神猿の印。

日吉大社宇佐宮の御朱印

宇佐宮(聖真子権現)の御朱印。中央の朱印は「宇佐宮印」。

日吉大社牛尾宮の御朱印

牛尾宮(八王子権現)の御朱印。中央の朱印は「牛尾神社」。

日吉大社白山宮の御朱印

白山宮(客人権現)の御朱印。中央の朱印は「白山姫神社印」。

山王七社のうち、上の五社は法華三十番神として以前から権現号の御朱印が授与されていたのですが、その後、残りの二社も権現号の御朱印を授与するようになりました。

日吉大社樹下宮の御朱印

樹下宮(十禅師権現)の御朱印。中央の朱印は「樹下神社」。

日吉大社三宮の御朱印

三宮(三宮権現)の御朱印。中央の朱印は「三宮神社」。以前は「三宮宮」としていましたが、現在は「三宮」と改めているようです。

日吉大社と山王権現日吉大社と山王権現

日吉大社の参拝記

今年は申年ということで、日吉大社では「申年参り」を勧めているようです。ということで、比叡山延暦寺に合わせて日吉大社への申年参りをすることにしました。ただし、本当のところの主目的は、未拝受の十禅師権現と三宮権現の御朱印、そして金の御朱印をいただくことになります。

日吉大社、鳥居と八王子山

朝、坂本ケーブルの駅に向かう途中で見た日吉大社の鳥居と牛尾山(八王子山、小比叡)。牛尾宮と三宮が朝日に照らされています。太古は金大巌(磐座)が朝日の光を反射して輝いていたのでしょう。日吉大社が牛尾山を神体山とする信仰から始まったというのがよくわかります。

この後、坂本ケーブルに乗って延暦寺へ。東塔及び無動寺谷に参拝、御朱印をいただいた後、日吉大社へと戻ってきました。まだ初詣の続きなのか、結構な人出がありました。

日吉大社山王鳥居

日吉大社のシンボルともいうべき山王鳥居。西本宮の入り口になります。この先に神猿舎があるのですが、かなりの人だかりになっていました。人気のようです。

西本宮楼門

西本宮楼門。軒下の四隅に屋根を支える神猿の彫刻があります。二階正面の蟇股にも三匹の神猿の彫刻があります。

西本宮

西本宮。

神猿像

拝殿前に神猿さんの人形が置いてありました。

御朱印は西本宮の授与所にて。予定通り金の御朱印と十禅師権現・三宮権現の御朱印を拝受。申年参りの記念に日吉大社・西本宮・東本宮の御朱印もいただくことにしました。

宇佐宮・白山宮

宇佐宮(上)と白山宮(下)。

宇佐宮の旧称は聖真子(しょうしんじ)。大宮(大比叡・西本宮)・二宮小比叡・東本宮)・聖真子を合わせて山王三聖ともいいます。比叡山の三塔のうち、東塔が大宮、西塔が二宮(を守護神とするのに対して、横川は聖真子を守護神としました。御祭神について、神仏習合時代は宇佐八幡と同体で天武天皇の御代に近江国滋賀郡に垂迹したとされていましたが、上賀茂明神の別体という説もあったようです。上賀茂明神(別雷神)であれば、二宮の大山咋神の子ということになるのでしょうか。現在の御祭神・田心姫神は西本宮の御祭神・大己貴神の妻神になります。

白山宮の旧称は客人(まろうど)、文字通りお客様の意味です。平安時代に加賀の白山から勧請されたと伝えられます。

八王子山登り口

八王子山(牛尾山)の登り口。右に牛尾宮、左に三宮の遙拝所があります。時間と体力の都合により、今回は麓からの遙拝で許していただくことにしました。

東本宮境内

東本宮の境内。正面に東本宮の拝殿、その手前右に樹下宮の拝殿、左に樹下宮の本殿。樹下宮の拝殿から本殿へのラインが東本宮への参道と交差するという非常に珍しい構成です。

樹下宮

樹下宮。御祭神は東本宮の御祭神・大山咋神の妻神・鴨玉依姫神、つまり夫婦で同じ境内に鎮座しているということになります。八王子山の牛尾宮と三宮は東本宮と樹下宮の奥宮で、それぞれの荒魂をお祀りしています。因みに、鴨玉依姫神は京都の下鴨神社の御祭神でもあります。

東本宮本殿

東本宮の本殿。

猿の霊石

猿の霊石。東本宮の参道脇にあります。正面から見ると、しゃがんだ猿とそっくりに見えることからその名があるそうです。誰が置いたのか、手前の赤い柵の上に小さな神猿みくじの猿がありました。

日吉大社の参拝を終えた後、天台真盛宗の総本山・西教寺を参拝しました。明智光秀一族のお墓があることで有名ですが、こちらも猿に縁があります。

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