平成30年の元旦早朝、東京五社の初詣をしました。東京五社とは、東京都内に鎮座するもっとも格式の高い神社で、旧官幣大社の日枝神社・明治神宮、旧官幣小社の大國魂神社、旧別格官幣社の靖国神社と、旧神宮奉斎会本院であった東京大神宮の5社をいいます。
初詣の参拝者が日本一という明治神宮はもちろんのこと、いずれも多くの初詣客が訪れる神社です。年明け直後の二年参りや昼間の時間帯では待ち時間が長すぎて一日での参拝は困難ですが、参拝客が少なくなる早朝の時間帯を狙えば5社すべてを巡拝することが可能です。御朱印も、元旦早朝に限っては対応してもらえます。
効率のよい元旦東京五社巡りとは
元旦に東京五社を巡拝するのは平成26年(東京五社 元旦初詣巡拝)に続いて2度目。前回の反省の上に効率のよい巡拝を目指しました。
前回も早朝の時間帯なら人が少ないだろうと考え、午前3時に最も難関と思われる明治神宮から始めました。ところが、渋谷・原宿あたりでカウントダウンイベントに参加した若者たちが来ているようで、予想外の人波。拝殿に到着するまでに約1時間余りかかったのですが、参拝後はほとんど行列が残っていませんでした。つまり行列のほぼ最後あたりだったわけで、午前4時過ぎを狙えばほとんど待ち時間がないということがわかりました。
また、境内の狭い東京大神宮はそれほど行列はできないだろうと考え、先に旧官幣社の大國魂神社に参拝しました。自宅で朝食を採った後、昼前に参拝したのですが、現地に着くと社前の公道を車両通行止めにして参拝者の長い行列ができていました(上の写真)。しかも境内の狭さが人の流れの悪さの原因になっているようで、予想外に時間がかかりました。そこで、今回は変なこだわりを捨て、靖国神社とセットで参拝することにしました。
ということで、最も重要なポイントは午前4時前後に明治神宮を参拝すること。午前3時くらいに日枝神社を参拝し、それから明治神宮→東京大神宮→靖国神社→大國魂神社と参拝するのが最も効率のよい順路だと考えられます。
ただ、靖国神社と東京大神宮については、先に靖国神社を参拝したいという気持ちがあり、多少効率を犠牲にして、日枝神社→明治神宮→靖国神社→東京大神宮→大國魂神社の順で参拝することにしました。
日枝神社(東京都千代田区)
まず地元の氏神様に参拝した後、都心に向かい、午前3時過ぎに到着。元旦早朝は終夜運転とはいっても本数が少ないため、乗り換えを極力少なくすることが重要になります。普段は最寄りの溜池山王駅を使うことが多いのですが、今回は丸ノ内線の国会議事堂前駅を使いました。
日枝神社、表参道の山王鳥居。それほど多くないとはいえ、参拝者が絶えることがないのはさすがです。
石段を登り切って随神門へ。
社殿の背後に丸い月が浮かんで幻想的な光景でした。
拝殿脇の山王夢御殿では巫女舞が奉納されていました。
こんな時間帯でも御朱印をいただく人はそれなりにいて、思わず感心しました。明治150年記念の御朱印帳があったため購入、当初の予定を変更してこれを使うことにしました。
日枝神社から明治神宮へは溜池山王から銀座線を使って表参道に向かうコースと国会議事堂前から代々木線を使って明治神宮前に行くコースがあるのですが、ちょうど銀座線の電車があるようだったので、溜池山王駅に向かいました。
明治神宮(東京都渋谷区)
表参道駅に到着。元旦早朝は、少々歩く距離が長くなっても、乗り換えを少なくするのが基本です。
時間は午前4時を過ぎていたのですが、さすがに表参道は大勢の人がいました。場所によっては通り抜けるのが難しいほどでした。
明治神宮、表参道の鳥居。人の数は平日の昼間並というところでしょうか。参道にも行列はなく、順調に進んでいくことができました。
南神門前の鳥居。午前4時30分頃ですが、平日より少し多いかなという程度です。それでも他の神社に比べればかなり多いと思いますが。
こちらは平成26年元旦の参拝時、同じ南神門前の鳥居の様子。時間は午前3時50分頃ですが、とんでもない混み具合です。
そして平成26年元旦参拝時の拝殿前、午前4時過ぎ。上の写真の位置からここまで10分近くかかっています。そして、参拝が終わって御朱印をいただいた頃には、この人波がほとんどなくなっていたという…
こちらは平成30年元旦の参拝時、午前4時40分。拝殿前には行列ができていますが、それも然程ではありません。ほとんど待つことなく、あっさりと参拝できました。むしろ御朱印の待ち時間のほうが長いほど。
御朱印をいただいた後、北参道から退出してJR代々木駅に向かいました。
本来なら飯田橋駅で下車し、東京大神宮から靖国神社を参拝、都営新宿線九段下駅から府中へ向かうのが効率のよい巡り方ですが、靖国神社に先に詣ろうというこだわりで市ヶ谷駅へ向かいます。
靖国神社
JR市ヶ谷駅から靖国神社へ向かいます。
靖国神社の参道入口。着いたのは午前6時前。
神門前の鳥居。この時間でも参拝客がそれなりにいます。
暗い中で照明に照らし出された拝殿が幻想的です。英霊に感謝を捧げ、御朱印をいただきました。
御朱印をいただき、御神酒をいただき、全国の神社の絵馬を見て、といううちに時間が経ち、だんだん空も明るくなってきました。
参拝者も少しずつ増えてきたような感じです。
午前6時半、東の空も白んできました。参拝者も徐々に増えてきたため、急いで東京大神宮に向かいました。
東京大神宮
靖国神社を出て目白通りを北に向かうと、大きな東京大神宮の社号標が見えてきます。
東京大神宮に到着、時間は6時40分。まだ社前の道路まで行列ができるなどという状況ではありませんが、それなりに参拝客は多いようです。
日頃は女性の参拝客が多く、男性一人では参拝しづらいような感じすらありますが、さすがに初詣は男女ともに多いようです。
こちらでも御朱印を拝受する人が結構いました。
再び目白通りを南に向かい、都営新宿線の九段下駅から京王線への直通電車で府中へ向かいました。
大國魂神社
午前8時、京王線の府中駅に到着。前回は効率が悪かったため、東京大神宮を後に回しても府中に着いたのは8時20分でした。
駅を出ると、大國魂神社の参道である欅並木があります。神社に着くと、すでに参拝客が次々に訪れていました。
平成15年から数年間、府中の外れに住んでいたのですが、最初の正月、人混みを避けて午前7時に参拝すると、ほとんど人が居ませんでした。ところが年毎に人が増え、今では7時前でもそれなりに参拝客がいるようです。とはいえ、まだ参道に行列ができるというほどではなく、スムーズに拝殿前まで進むことができました。
拝殿前にはそれなりの行列ができていました。
本来の賽銭箱は拝殿に向かって一番左に移されていました。真ん中に長い列ができるのを防ぐための工夫のようです。
大國魂神社の御朱印。無事に東京五社を巡拝することができました。
国会議事堂前駅を出発したのが午前3時15分、大國魂神社での参拝を終えたのが午前8時15分、約5時間かけての巡拝でしたが、東京大神宮→靖国神社の経路を使い、写真撮影などの手間を省けばもう少し速くなるのではないかと思います。
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