榛名神社

群馬県高崎市榛名山町849 [Mapion|googlemap]

榛名神社

榛名神社(はるな じんじゃ)
正式名称:榛名神社
旧称:満行権現、満行宮
御祭神:火産霊神、埴山姫神
創建年代:綏靖天皇の御代、用明天皇元年(586)社殿造営
例祭:5月15日
社格等:式内社、旧県社
http://www.haruna.or.jp/

【御由緒】
社伝によれば、綏靖天皇の御代、可美真手命(饒速日命の御子、物部氏の祖)が東征の際に奉斎したことに始まり、用明天皇元年(586)に社殿を造営したとされます。

高崎市箕郷町西明屋にあった榛名神社の社地が元の鎮座地で、後に現社地に遷されたという伝承があります。

延喜の制では小社に列し、『上野国内神名帳』には従一位椿名大明神と記されています。

中世以降は神仏習合の霊場として繁栄し、満行権現、満行宮と称されました。

承元4年(1210)快良が初代の座主に就任して以降、藤原道長の子孫が継承しますが、南北朝時代に座主職を巡る争いが起こり、執行の頼印が南朝勢力を駆逐して座主を兼務しました。以来、足利幕府と結んで繁栄し、最盛期には一山三千百坊といわれる修験の大道場となりました。

江戸時代には榛名山巖殿寺として上野寛永寺の支配下に入りました。里見山光明寺が学頭、榛名山満行院が別当となりますが、後に光明寺が両職を兼帯しました。その下に衆徒五ヶ院(中之坊・満福院・金剛院・円乗院・実相院)・吟味役・年寄の三役人が置かれて山務を司っていました。

また、御師の活動により上野国を中心とする関東各地に榛名講が結ばれました。榛名講の人々による参詣も盛んになり、門前には御師の営む宿坊が建ち並んで門前町が形成されました。

明治元年(1868)神仏分離令により仏教色が廃され、榛名神社として旧に復します。同14年(1881)には榛名講を基盤として「榛名神社教会(現在の神道大教榛名大教会)」が設立されました。

榛名神社の御朱印

御朱印は授与所にて。

榛名神社の御朱印

榛名神社の御朱印。中央の朱印は「榛名神社」、右上は「上毛榛名山」。

なるほど榛名学―榛名山をとことん知ろうなるほど榛名学―榛名山をとことん知ろう

榛名神社の参拝記

榛名神社は、上毛三山の一・榛名山の中腹に鎮座します。境内には奇岩や巨木がそびえ、今も幽玄な山岳信仰の道場の趣を湛えていますが、中でも本殿背後の御姿岩は非常に印象的です。

参拝は平成24年4月初め。境内には雪が残っていました。見どころは多いのですが、写真が多くなりすぎるので、残念ですがかなり省略。

JR高崎駅から1時間余りバスに揺られると、榛名神社のバス停に到着。そこから200mほど歩くと境内入口の鳥居、そして随神門があります。

榛名神社鳥居と随神門

鳥居と随神門。随神門は元の二王門で、弘化4年(1847)の建立。かつては運慶作という二力士像が安置されていたそうです。国の重要文化財。

榛名神社三重塔

神宝殿(三重塔)。明治2年(1869)の建立で、翌3年(1870)新居守村によって行われた廃仏毀釈の際、完成直後ということで難を免れたといわれているそうです。神社に残る層塔としては群馬県唯一のもので、高崎市の重要文化財に指定されています。

榛名神社行者橋

神橋と行者渓。

榛名神社、銚子の滝と萬年泉

銚子(みすず)の滝(上)と萬年泉。古来、榛名神社は雨乞いの霊験で知られ、萬年泉の水を竹筒に入れて祈願を受け、帰村して田畑に撒けば、必ず雨が降ると伝えられます。銚子の滝は水がまだ凍りついていました。

榛名神社、神幸殿と矢立杉

神幸殿(みゆきでん)と矢立杉。

神幸殿は5月8~15日の神幸祭の間、本殿を出御した神輿が留まります。仏堂形式で、彩色は施されていません。国の重要文化財。

矢立杉は樹齢400~500年。高さ55m、幹の周囲は9.4m。武田信玄が戦勝を祈願して矢を射立てたという伝承があります。国の天然記念物。

榛名神社双龍門

双龍門。安政2年(1855)の建立、総欅造。4枚の扉に龍の彫刻が施されていることから、双龍門の名があります。国の重要文化財。背後には鉾岩がそびえています。

榛名神社国祖社・額殿と神楽殿

国祖社・額殿(上)と神楽殿(下)。境内には雪が残っています。

国祖社は慶長年間(1596~1615)の建立。拝殿に向かって左手にあります。額殿は文化11年(1814)国祖社を増築する形で建造されました。国祖社には上毛野君の祖である豊城入彦命・彦狭島命・御諸別命が祀られていますが、神仏習合時代には本地堂として本地仏・勝軍地蔵菩薩が祀られていました。額殿は神楽の拝見所ですが、内外に太々神楽の奉納額が掲げられていることから額殿と呼ばれています。いずれも国の重要文化財。

神楽殿は拝殿に向かい合って建っており、神前に奉納する神代神楽が奏上されます。明和元年(1764)の再建で、国の重要文化財。因みに、神代神楽も群馬県の重要無形民俗文化財に指定されています。

榛名神社社殿と御姿岩

拝殿・幣殿・本社と御姿岩。

権現造の社殿は御姿岩の前面に接して建っています。文化3年(1806)の造営、見事な彫刻が随所に施された豪華な建築で、国の重要文化財に指定されています。御姿岩の洞窟が本殿とされ、御神体が納められているそうです。

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