岐阜市の金〔こがね〕神社では、平成29年から毎月最終金曜日のプレミアムフライデーを”Premium金Day(プレミアムこがねデイ)”として、金文字の御朱印を授与しています。行列ができるほどの人気ということでメディアにも取り上げられました。月に一回、わざわざその日に合わせての参拝は難しいと思っていたのですが、たまたま休みが取れたので、岐阜へ向かいました。
金運招福・商売繁盛の霊験あらたかな金神社
■金神社(こがね じんじゃ)
御祭神:渟熨斗姫命・五十瓊敷入彦命・日葉酢姫命・市隼雄命
創建年代:成務天皇の御代
社格等:国史現在社・旧県社
鎮座地:岐阜県岐阜市金町5-3 [Mapion|googlemap]
金神社は『日本三代実録』貞観11年(869)12月25日条に名が見える国史現在社で、『美濃国神名帳』には「正三位 金大神」とあります。江戸時代には上加納村の鎮守、明治初年に郷社に列し、昭和3年(1838)には県社に昇格しています。
創建については、成務天皇の御代(135)三野後国造に任じられた臣賀夫良命が金大神を篤く崇敬したと伝えられます。主祭神の渟熨斗姫命は景行天皇の第六皇女で、伊奈波神社の御祭神・五十瓊敷入彦命の妃とされます。古くから産業繁栄、財宝・金運招福、商売繁盛の御神徳で信仰を集めてきたそうです。
因みに橿森神社(岐阜市若宮町)の御祭神・市隼雄命は五十瓊敷入彦命と渟熨斗姫命の御子神であることから、家庭円満や一族の繁栄を願って伊奈波神社・金神社・橿森神社を巡拝する三社まいりをする人も多いとのこと。
金文字の御朱印を授与するようになったきっかけは平成27年に行われた、岐阜市内の黄金を巡るイベント。岐阜駅前の黄金の信長像や岐阜城のそびえる金華山などを巡るのですが、金色の鳥居が輝く金神社も黄金スポットの一つに選ばれ、参加者に特別に金文字の御朱印が授与されました。
これが大変好評で、要望を受けた神社が毎月最終金曜日をPremium金Dayと名付け、金文字の御朱印を授与するようになりました。メディアにも取り上げられ、最盛期には数時間待ちというほどの人気になったということです。
黄金の鳥居
JR岐阜駅から北へ徒歩10分余り、金公園を超えた交差点を右折すると、今や金神社のシンボルとなっている黄金の大鳥居がそびえています。
とはいえ、この鳥居が黄金に塗られたのはそれほど古い話ではありません。今回の参拝は2回目で、前回は平成18年の夏でしたが、当時は特殊鋼製の鳥居としては一般的な焦げ茶色でした。
調べてみると、鳥居が金色に塗られたのは平成27年(2015)のことだそうです。
華やかで優美な社殿
鳥居をくぐると、境内の先に優美な朱の社殿が建っています。Premium金Dayの御朱印の効果か、平日にもかかわらず結構な数の参拝者がいましたが、幸いにして数時間待ちというような状況ではありませんでした。
手水舎。水盤には「漱水」という文字が刻まれています。
金神社の社殿。昭和63年(1988)の造営、女神を祀る神社にふさわしい優美で華麗な朱塗りの社殿です。
拝殿の社号額。
参拝の後、御朱印をいただくために授与所へ。一応、行列はできていましたが、それほど待たずにすみました。御朱印帳を預けて、引換証を受け取る形ですが、せっかくなのでオリジナルの御朱印帳をいただくことにしました。合わせて最近授与が始まった金祥稲荷の御朱印もお願いしました。
境内社
御朱印を待つ間、境内社を参拝しました。
まず、御本社に並んで鎮座する金祥稲荷神社に参拝。御祭神は宇迦之御魂大神、昔から金運と商売繁盛の御霊験で信仰されてきたといいます。
金祥稲荷の脇にある鳥居をくぐり、社殿の裏にまわると、さらに多くの境内社があります。
賀夫良城神社。三野後(美濃国東部)の国造として当地に赴任し、金大神を奉斎したとされる臣賀夫良命の奥津城(墓所)と伝えられます。
その先に境内社6社が並んでいます。手前から金高椅神社(御祭神は磐鹿六雁命)、秋葉神社(火之迦具土神)、猿田彦神社(猿田彦大神)、神明神社(天照大神)、物部神社(物部大神)、玉姫神社(玉姫大神)。
中でも金高椅神社は料理の祖神・磐鹿六雁命を祀り、調理・料理技術の向上と商売繁盛の御神徳で信仰を集めているそうです。
金神社の本殿。社殿の朱と白が木々の緑に映えています。
Premium金Dayの限定金文字御朱印
一通り境内を巡った後、授与所前に戻りました。御朱印帳を合わせて頼んだため、それほど待たずに受け取ることができました。
中央に金文字で「金神社」。朱印は「金神社印」、右上に五七の桐の神紋。
最近は金文字御朱印を授与する寺社も増えてきたので、それほど珍しいというほどではなくなっているのですが、何と言っても社号が「金神社」ですから、他にどれほど金文字の御朱印があろうとも、こちらでいただく特別感というのはなくならないでしょう。
そして、併せていただいた金祥稲荷神社の御朱印。
下の印は稲穂に「金祥稲荷神社之印」、その上は神狐。右上に金で五七の桐の神紋。こちらは書き置きのみの対応でした。
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