東京都中央区日本橋室町二丁目4-14(Mapion/googlemap)
福徳神社(ふくとく じんじゃ)
正式名称:福徳神社
通称:芽吹神社
御祭神:倉稲魂命/相殿:天穂日命、大己貴命、少彦名命、事代主命、三穂津媛命/合祀:太田道灌、弁財天、徳川家康
創建年代:貞観年間(859~76)以前
例祭:5月9日
神事・行事:初午祭(2月初午)
社格等:旧村社
http://mebuki.jp/
【御由緒】
社伝によれば貞観年間(859~876)以前の創建。海辺の農村であった福徳村の鎮守で、村の名に因んで福徳稲荷と呼ばれていたそうです。古くより武将の信仰を受け、源義家や太田道灌も崇敬していたと伝えられています。
天正18年(1590)江戸に入府した徳川家康が参拝。慶長19年(1614)には徳川秀忠が参拝しました。この時、当社のクヌギの黒木鳥居に若芽が出ているのを見て、「芽吹神社」の別名が与えられたといいます。
御祭神は倉稲魂命、相殿には天穂日命、大己貴命、少名彦命、事代主命、三穂津媛命、さらに江戸時代に太田道灌、弁財天、徳川家康を合祀しています。
火災や移転などがたびたびで、明治以降も関東大震災や東京大空襲、区画整理などの影響を受けました。都市化によって氏子も少なくなり、ついには1階を駐車場とするビルの屋上に小祠を祀るだけになりますが、日本橋室町東地区再開発の一環として復興、平成26年10月23日に遷座祭が執り行われました。今後、隣接地も鎮守の森、賑わいと憩いの広場空間として整備されるそうです。
福徳神社の御朱印
墨書・朱印ともに「福徳神社」。
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福徳神社の参拝記
先日、日本橋室町の福徳神社、通称・芽吹神社に参拝、御朱印を拝受しました。
日本橋の再開発の一環として再建、都心に鎮守の森が復活するということで話題の神社です。日本橋の中央通から一本入ったところ、今年3月に開業したCOREDO室町2に隣接して鎮座しています。近くには三越本店や三井本店があります。
実は、福徳神社には都内の御朱印を本格的に集め始めた平成17年6月に参拝しています。
ビル内に社務所が、屋上に社殿というか祠があり、参拝は自由にできるようになっていました。社務所で伺ったところ、御朱印は対応していないという話でした。都心の一等地という場所柄もあり、こんな立派な神社として復興するとはまったく思いませんでした。
平成17年当時の福徳神社。
ネット上の情報では、御朱印帳への直書きは火曜日と日曜日の10時~15時のみ、書置きは常時対応ということでした。せっかくなので、日曜日に参拝することに。
最寄駅は東京メトロの三越前駅ですが、自宅からのアクセスの関係で神田駅から歩きました。途中の信号待ちの時間を含めて10分弱といったところ。
公園のような境内に白木の社殿と蔵のような社務所。その奥が鎮守の森の広場空間として整備されるようです。
隣接するCOREDO室町2も和のテイストを取り入れた品のあるデザインで、趣のある空間をつくり出しています。立ち寄ってお参りする人も結構いるようです。
社殿の前には富籤(宝くじ)祈願として、外れた宝くじを納めるようになっていました。「福徳」という縁起のよい社号と、江戸時代に富くじを行っていた由緒に因むようです。
社殿内に祀られている宮殿は、以前、ビルの屋上に祀られていた祠のようです。
着いたのは11時40分頃。さっそくお参りして、隣りの授与所で御朱印をいただこうとしたのですが、その日に限って12時からの対応。少し待つことにしました。
次々とお参りの人が来ますが、普通の参拝とは少し違う雰囲気。どうも、御朱印拝受を目的とする人が多いようです。ブームなんだなあと改めて実感。老若男女、けっこう幅広くいました。
12時になりましたが、担当の方がまだ見えないとのこと。御朱印帳を預けて、近辺を散策することにしました。
COREDO室町2と3の間の仲通り。石畳になっており、福徳神社の参道という位置づけだそうです。道の両側に行灯型の照明や和の名店の暖簾が並び、現代的でありながら江戸情緒を感じさせます。
中央通沿いには三越本店や、重要文化財に指定されている三井本館。
少し歩けば日本橋。これも重要文化財ですが、上を通る首都高のおかげで、まったく風情がありません。日本橋の景観を取り戻そうという運動があり、日本橋の再開発や福徳神社の再建もその一環になるようです。
日本橋の獅子と麒麟、和洋折衷の意匠。和と洋、伝統と先端の調和が日本橋らしさなのかもしれません。
軽く食事をとり、御朱印帳を受け取るために福徳神社へ。ちょうど担当の方が来られて、朱印帳に文字を入れ始めているところでした。かなりな冊数が預けられていたようですが、私は順番が早めだったので、それほど待たずにすみました。
夜は神社のライトアップをしているとのこと。ぜひ見に行きたいものです。
それにしても、都市の再開発で神社を復興させるとは、時代が変わったなあと思います。三井不動産は福徳神社再建のために社地530㎡(しかも日本橋の一等地)と再建費用15億円を提供したのだとか。経済効率一辺倒の時代ではなくなりつつあるということでしょう。関係者の見識と先見の明に感心しました。
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